桜の木の下で~好きになってはいけない人~
「美鈴お嬢様、どうかされましたか?」

『いえ…ちょっと、近頃怪しい人が目撃されてるみたいで。』

「左様でございますか…」

明らかに坂井の様子がおかしい。

『坂井、何か知ってるのね。知ってるなら、教えなさい。』

美鈴は、坂井に問い詰めた。答えるかはわからない。

「申し訳ありません、私からは何も言えません故…。ですが一つだけ」

『一つだけ?』

「はい、美鈴お嬢様はいつ狙われてもおかしくありません。ですから美鈴お嬢様、お気をつけください。」

気をつける…?

『何故かはわからないけど、気をつけるわ。』
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