(続)それでも大好きなんです
俺は警察で事情聴衆を受けたあと、病院にむかった。
「夏希!」
「拓哉!」
俺は走って行って夏希を抱き締めた。
「よかったー。…ごめんな」
「ううん、拓哉のせいじゃないよ」
「でも…」
「助けてくれてありがとうね!」
…夏希、本当にごめんな。
俺のせいで傷まで作らせちゃって。
そんなに強がんなよ。
俺の首に回した手が、かすかに震えていた。
夏希は昔から一人で何でも抱え込んで、隠し遠そうとする。
それが俺にとって、すごく心配なところ。