(続)それでも大好きなんです
「はいはい」
「どう?」
「んー、まずい」
「うそ!」
「チョコケーキは甘いから上手いんだよ。でも苦いとマズイ」
「えー、じゃあどうすればいいの?」
「うーん、難しいね」
「優樹、お願い!助けて!」
「夏希……かわいい!」
優樹は私に抱きついてきた。
「ちょっと、優樹!」
「かわいいー」
いくらもがいても離れてくれない。
「優樹、何してんのよ!」
莉子の手によって、私たちは離れた。
「だって、涙目で見てくる夏希が可愛くてさ」
「ばか!」
「あーあ、莉子怒っちゃった」