失恋畑
夏の章
 『白状しろよ』

ぎらつく太陽が言った。

心の隅々まで、

容赦なく照りつける日射しの中で、

隠し切れなくなった
あたしの想い。


真夏の眩しさを、
背中にしょった、

君の顔の動きとか、

瞳の表情を、


どれだけ正確に、
読み取れたんだろう。



聞こえたのは優しい声。

いつもと同じ、
君の声。


噴き出した想いの波が、

繰り返し
あたしの背中をたたく。


届け届け。

そして掴め。


 『もう嘘をつくのはよせ』


全てがあたしをそそのかし、
君を掴めとあおってる。


溶け出す想い、

流れる感情。


君の足元で、

あたしが渦を巻く。


あたしは夏と手を組んだ。
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