★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
美鈴さんが話した過去…
それは言葉を失う程、想定外だった。
美鈴さんにこんな辛い過去があったなんて…
美鈴の過去を黙って聞いていた総司が思う。
ふとある事を思う……美鈴が酔っぱらった時に自分の事をこう呼んでいた…
『りょぉ』
これはきっと、自分の事を美鈴さんと恋仲だった亮と重ねて見ていたんだろう。
ズキッ
不思議とそう思うと胸の奥が痛む。
美鈴さんにちゃんと自分の事を見て欲しいと思ってしまう。
美鈴さんの事を一番に守ってあげたい。
そう思いたいのに、今回美鈴さんの傍に居たのは、
…………山崎君。
一番に守ってあげたいのに…傍に居たいのに…
今回、それを出来たのは私ではなかったんですね。