★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
嫌な考えを取っ払って視線を美鈴の着物の帯の方にずらす。





昨日までは無かった綺麗な桜の根付け…





凄く美鈴に似合っている。





だけど…





他の男から貰ったなんて気にくわねぇな…





そんな事を思いながらふてくされていると…




フワッと花の匂いが香った。





何故だ?




土方「今花の匂いがしたが美鈴か?」




土方の問いに嬉しそうに懐から桃色の匂い袋を取り出す。




美鈴「小物屋に行ったら貰ったんですっ!!原田さんは淡い青色なんですよ」




その答えに眉間の皺が寄ってしまう。




左之も美鈴も知らねぇみてぇだが…





この匂い袋は恋仲の奴等に配ってるもんだ。




匂い袋に彩られてるすみれの花……




花言葉知ってるか?




美鈴に心の中でといてみる。




誠の心……純粋………




それと………………愛だ。
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