★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
地面から視線を反らして…前を向いた時には…





もう皆は居なかった。






少しした方に…






最後尾を歩いている隊士達の背中が見える。





いつもその背中を見ていたはずなのに……





沖田さんに怯えている時の背中とは大違いで…





その背中に自信を乗せて……






隊士の人達は活気が漂っている。





皆………





“壬生浪士組“に誇りを持っているんだね。






人斬り集団と言われようとも…






自分達が守るはずの人達に嫌われていても…





何度蔑まれたとしても……





皆は自分の誠の心で此処に…






壬生浪士組の隊士として…






一直線にわが道を歩いているんだ。





そういうのって……





羨ましいなって思う。





私は…………





自分が何をしたいのか分からないから………





何処に進んだらいいのかも分からない。





私の目の前には…





道が無いから。
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