★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
呆然と二人を見ている美鈴、呆気にとられているのはその半開きになっている口で丸分かりだ。





勇坊と為三郎はそんな美鈴に構わず子供らしく無邪気に笑いながら言葉を紡ぐ。






勇坊「美鈴って名前だよなぁっ!!これからは美鈴ねぇって呼ぶっ!」






為三郎「じ…じゃあ僕は美鈴さんって呼びますね」





平然と美鈴が名乗ってもないのに美鈴の名前を呼ぶ二人に美鈴は、…






美鈴「ぇ?あぁ、分かった…」





うん。何となくしか返事は出来ませんでした。






そんな美鈴に助け船をだすかの様にポンッと状況をボーッと見ていた一人の隊士が美鈴の肩を軽く叩く。





「美鈴さんっ…この子達は八木さんの息子さん達ですよ」





その隊士の言葉を聞いて美鈴の肩が揺れる。





美鈴「八木さんって、八木邸の!?」





芹沢さん達の屯所の八木さんなの?





「うんっ!そーだよぉ!!」
「はいっ…そーですっ!!」





美鈴の驚きの声に即答する二人。




美鈴「どうして前川邸に?」





冷静になった所で疑問を問いた。
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