★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
土方「つまんねぇ事してる暇があんだったら仕事しろ」





はぁ…と溜め息をつきながら永倉と平助を横目に竹刀を降り下ろす。






平助と永倉はと言うと、





永倉「ひでぇよ…」





平助「うぅ…」





必死にぐずりながらも、庭に裸足で立たされて、土方に命令された素振り千回という難題を一生懸命こなしている。





そんな二人の壬生浪士組の幹部とは思えない様な姿に、目を背ける様に道場にいる隊士達は土方とは距離を開けてひっそりと自分達で稽古をする。





土方「はぁ…」





土方はそんな隊士達と永倉と平助の様々な表情に呆れて、無言で溜め息をつく。





ったく…こんな大事な日だっつうのにこの馬鹿二人は、




まぁ、





仕方ねぇか。






この二人は新撰組という名を貰い、俺らの功績が認められたっつう都合の良い事しか知らねぇ。





嬉しいに決まってるよな。




俺だって嬉しい事には変わりはねぇよ。






功績が認められたなんてほど嬉しい事無い。






嫌でも笑みを浮かべてしまう。





だが、今日が過ぎるまではへらへら笑っている訳にはいかねぇんだよ。






松平公が言った条件の――





あいつらが居なくなるまでは。
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