君と二人で
はるに渡すところで、ばばぁが来た。
「何を回してるの?そんなに私の授業つまらない?」
はい。糞つまらないです。
            *
はい。糞つまらないです。
ばばぁの説教。きぃきぃする声で怒鳴りつけてくる。
はいはい。テスト近いんで薦めてください。
「先生。早く先。」
山田君。私を助けてくれた。
「ここ教えて。」
そういって、ノートを見せた。
(俺、ばばぁのおきにいりだから。
もし良かったら、今日放課後、教室で待ってて。)
そしてかずまにばれないように、
「えーっと、ここは・・・。」
(いいですよ。)
「じゃあ、こうすること?」
(ありがとう。じゃぁ、あとで。)
「そう!」
「ありがとう。」
横を見るとかずまがむっとしてた。
なんだ?又にやにやして?変な奴。
チャイムが鳴る。つぎは、体育。
着替える。
友達のみさが言った。
「かれしがさぁ~。」
またか。彼氏とは、山田君のグループにいる、
かけるのことだった。まぁ、こいつもだけど、
山田君のグループで彼氏がいる奴が
友達に多いせいか、山田君とは仲がいい。
いくら王子様でも、彼女はいない。
近づいてくる女ならいくらでもいるのに。
4,5月時点では20人女子を振った。
(男子は3人)このころの男子は精神が安定な為
こっちに走ってしまいがちだ。


体育。
山田君はクラスで背が一番高く、
脚も速い。
授業は、リレーだった。
「男女混合の4人組になって!」
はいはい。
うちの4人組は
みさ、かける、山田君、私。

視線を感じる。
かずま・・・。山田君も悪寒を感じた様だった。

山田君、かけるの奮闘で、このチームは、
クラス1位になった。

            *
俺の奮闘むなしく、このチームはビリ。
喜ぶ、はる横目に、ビリの約束
草むしりをさせられていた。
畜生、山田。
お前に絶対はるを渡さない。



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