御劔 光の風2
「貴方の立場は我々からすれば決して良いものではない筈ですよ。」
「そうだよな。」
ジンロはため息を吐きながら頭を掻く。
落ち込む訳ではないが分かっていてももどかしい。
「フェスラの件、あれは明らかに目覚めだった。しかしあれ以降、まったく動きがない。」
二人の間に緊張が走った。
ジンロは千羅の反応を待たず話を続ける。
「カルサに伝えてくれ、俺はお前一人にやらせる気はないと。」
ジンロの目はまっすぐ千羅に向けられた。
「伝言ですか。」
二人の視線は交わったまま、少しの間の沈黙を風がさらっていく。
「貴方の真意は何です?」
「真意?」
驚いたように目を大きく開いてジンロの声は弾んだ。
それはまるでからかうような態度で千羅は眉をひそめる。
言葉にして答える気がないことは十分に伝わった。
ジンロの大人びた笑みが千羅の気持ちを冷ましていく。
「そうだよな。」
ジンロはため息を吐きながら頭を掻く。
落ち込む訳ではないが分かっていてももどかしい。
「フェスラの件、あれは明らかに目覚めだった。しかしあれ以降、まったく動きがない。」
二人の間に緊張が走った。
ジンロは千羅の反応を待たず話を続ける。
「カルサに伝えてくれ、俺はお前一人にやらせる気はないと。」
ジンロの目はまっすぐ千羅に向けられた。
「伝言ですか。」
二人の視線は交わったまま、少しの間の沈黙を風がさらっていく。
「貴方の真意は何です?」
「真意?」
驚いたように目を大きく開いてジンロの声は弾んだ。
それはまるでからかうような態度で千羅は眉をひそめる。
言葉にして答える気がないことは十分に伝わった。
ジンロの大人びた笑みが千羅の気持ちを冷ましていく。