御劔 光の風2
避けきれなかった彼女の言葉に諦め、受け入れたように目を閉じた。
「そんな顔、か。」
やがて吐き捨てるように出された言葉にカルサは苦笑いをする。
そしてリュナを見つめ、椅子に座ったまま左手をさしのべて彼女を誘導した。
不思議に思ったものの、当たり前のように受け入れ、リュナはその手に巻き込まれていく。
カルサは強くリュナを抱きよせ、自分の顔が見えなくなるように彼女のお腹辺りに顔を埋めた。
「カルサ!?」
急な出来事にリュナは行き場のない両手を宙で泳がせ、顔を赤くして慌てた。
周りに助けを求めるようにも誰もいない、辺りをキョロキョロと見回すだけで大した意味は考えていなかったのだ。
しかしそこで初めてカルサの傍にいるラファルの存在に気が付いた。
大きな獣、すぐに目につきそうなものなのに、薄暗い部屋と静かなラファルの様子に全く気が付かなかった。
その大きな身体はそこに居るだけで相手を威圧出来るものなのに、そうはならない。
リュナを見つめるその目が穏やかだったからだろうか。
「そんな顔、か。」
やがて吐き捨てるように出された言葉にカルサは苦笑いをする。
そしてリュナを見つめ、椅子に座ったまま左手をさしのべて彼女を誘導した。
不思議に思ったものの、当たり前のように受け入れ、リュナはその手に巻き込まれていく。
カルサは強くリュナを抱きよせ、自分の顔が見えなくなるように彼女のお腹辺りに顔を埋めた。
「カルサ!?」
急な出来事にリュナは行き場のない両手を宙で泳がせ、顔を赤くして慌てた。
周りに助けを求めるようにも誰もいない、辺りをキョロキョロと見回すだけで大した意味は考えていなかったのだ。
しかしそこで初めてカルサの傍にいるラファルの存在に気が付いた。
大きな獣、すぐに目につきそうなものなのに、薄暗い部屋と静かなラファルの様子に全く気が付かなかった。
その大きな身体はそこに居るだけで相手を威圧出来るものなのに、そうはならない。
リュナを見つめるその目が穏やかだったからだろうか。