御劔 光の風2
どれくらいの間そうしていただろうか。
一人、部屋で浅い眠りにつくカルサを小さなノック音が現実に引き戻した。
しかし一連の疲れからかカルサは目を開けることができずに反応も示さない。
暫くして扉を開く音が聞こえ、足音が近付いてベッドの横で止まった。
扉に背を向けてはいたがカルサの手には剣が握られている。
それでも目を開けることはなかった。
後ろにいる人物は侵入者ではなく客人である、カルサはそれに気付いていたのだ。
「カルサ…寝てるの?」
掠れるような小さな声でリュナは問いかけた。
しかしカルサの反応はない。
代わりにカルサの傍にいたラファルが立ち上がり、リュナの方を見上げた。
何かを訴えるような視線にリュナは引き込まれる。
ラファルは声も出さずにそのままバルコニーの方へ進み、躊躇いもせず軽やかに飛び降りてしまった。
「あっ!」
突然の行動に驚いて思わず声が出てしまったリュナは、その勢いで駆け出した。
一人、部屋で浅い眠りにつくカルサを小さなノック音が現実に引き戻した。
しかし一連の疲れからかカルサは目を開けることができずに反応も示さない。
暫くして扉を開く音が聞こえ、足音が近付いてベッドの横で止まった。
扉に背を向けてはいたがカルサの手には剣が握られている。
それでも目を開けることはなかった。
後ろにいる人物は侵入者ではなく客人である、カルサはそれに気付いていたのだ。
「カルサ…寝てるの?」
掠れるような小さな声でリュナは問いかけた。
しかしカルサの反応はない。
代わりにカルサの傍にいたラファルが立ち上がり、リュナの方を見上げた。
何かを訴えるような視線にリュナは引き込まれる。
ラファルは声も出さずにそのままバルコニーの方へ進み、躊躇いもせず軽やかに飛び降りてしまった。
「あっ!」
突然の行動に驚いて思わず声が出てしまったリュナは、その勢いで駆け出した。