御劔 光の風2
再び黄金の瞳がリュナを捕らえる。
いつもと変わらない微かな笑顔にリュナは頷き、自分に押し返すようなつまった声で答えた。
「はい…。」
その答えに対し微笑んだ後、次第にカルサから笑みが消えていく。
カルサはゆっくりと身体を起し、リュナに目を合わす事無く記憶と共に遠くを見ていた。
今夜のカルサはいつもと様子が違う。
少しの間の沈黙でさえも強い不安を与え、リュナは思わず身を縮めた。
やがて静かに顔を上げ、カルサはリュナを見た。
「お前の夢に現れた太古の国の神官、黒の竜王フェスラ。」
その名前に肩を震わせたが、彼女は目を逸らさずに真剣に話を聞いている。
震えそうな吐息を噛み締めながら次の言葉を待っていた。
「フェスラと同じ様に…亜空間に閉じ込められた者がいた。彼もまた太古の国の関係者、俺の使命は彼を倒す事にある。」
倒す、何故か重く響いたその言葉にリュナは固まった。
「事故だと…仰っていましたが。」
「フェスラはな。だが、彼に関しては事故ではない。」
いつもと変わらない微かな笑顔にリュナは頷き、自分に押し返すようなつまった声で答えた。
「はい…。」
その答えに対し微笑んだ後、次第にカルサから笑みが消えていく。
カルサはゆっくりと身体を起し、リュナに目を合わす事無く記憶と共に遠くを見ていた。
今夜のカルサはいつもと様子が違う。
少しの間の沈黙でさえも強い不安を与え、リュナは思わず身を縮めた。
やがて静かに顔を上げ、カルサはリュナを見た。
「お前の夢に現れた太古の国の神官、黒の竜王フェスラ。」
その名前に肩を震わせたが、彼女は目を逸らさずに真剣に話を聞いている。
震えそうな吐息を噛み締めながら次の言葉を待っていた。
「フェスラと同じ様に…亜空間に閉じ込められた者がいた。彼もまた太古の国の関係者、俺の使命は彼を倒す事にある。」
倒す、何故か重く響いたその言葉にリュナは固まった。
「事故だと…仰っていましたが。」
「フェスラはな。だが、彼に関しては事故ではない。」