御劔 光の風2
扉の閉まる音がやけに大きく響く。
誰もいなくなった会議室に雨の音が包むように流れてきた。
カルサの表情が厳しい。
「千羅、瑛琳。」
その名を口にした瞬間、彼らの姿が現れた。
いつもと同じように片膝をつき、忠誠心を見せるかのように跪く。
二人の身体が濡れているのが分かった。
カルサは傍にあったタオルを二人に投げて渡してすまないと謝る。
「使ってくれ。」
この為に用意をしていたのだろうか。
意外な対応に目を丸くするも、瑛琳は微笑んでいいえと首を横に振った。
「有り難く使わせて頂きます。」
嫌味たらしく千羅が放ってもカルサは頷いて流すだけだった。
これは御劔とは関係ないシードゥルサの話、それはつまり千羅と瑛琳にも関係のない話だ。
彼らが雨に濡れてまでやる仕事ではないのに働いてくれている。
ただ申し訳なくて、カルサはその気持ちでいっぱいだった。
誰もいなくなった会議室に雨の音が包むように流れてきた。
カルサの表情が厳しい。
「千羅、瑛琳。」
その名を口にした瞬間、彼らの姿が現れた。
いつもと同じように片膝をつき、忠誠心を見せるかのように跪く。
二人の身体が濡れているのが分かった。
カルサは傍にあったタオルを二人に投げて渡してすまないと謝る。
「使ってくれ。」
この為に用意をしていたのだろうか。
意外な対応に目を丸くするも、瑛琳は微笑んでいいえと首を横に振った。
「有り難く使わせて頂きます。」
嫌味たらしく千羅が放ってもカルサは頷いて流すだけだった。
これは御劔とは関係ないシードゥルサの話、それはつまり千羅と瑛琳にも関係のない話だ。
彼らが雨に濡れてまでやる仕事ではないのに働いてくれている。
ただ申し訳なくて、カルサはその気持ちでいっぱいだった。