御劔 光の風2
一瞬の静けさの後、辺りに光が飛び散りその光と共に風は消えていった。
まるで爆発のように辺りに広がった風はそれを最後に穏やかさを取り戻し、雨はまた、ただただ大地を目指して空から落ちてくるようになった。
風が止んだのだ。
「はあっ…はあっ…。」
リュナの荒い呼吸が雨に負けずその場に響く。
掲げていた両手は静かに落ちてくると、その流れのままリュナは力尽きるように地面に崩れ落ちた。
息が荒く体力を消耗しきった身体に雨は容赦なく降り注ぐ。
それでもさっきまでとは違い、痛くはなかった。
また始まりのような優しい雨に変わる、しかしそれは身体に当たる痛みだけで国には少しも優しい雨ではなかった。
それでも風が止めば幾分か救助も避難も捗るに違いない。
そう思うと安堵と達成感に満ちた時間になった。
残念ながら暫く動けそうにない、床に溜まる雨水がリュナの体温を奪っていくがそこから逃げられそうになかった。
だって地面に倒れたまま、もう指一本でさえ思い通りにならないのだ。
そんな自分が情けなくて笑ってしまう、そして助けてくれたジンロの名を胸の内で呟いた。
まるで爆発のように辺りに広がった風はそれを最後に穏やかさを取り戻し、雨はまた、ただただ大地を目指して空から落ちてくるようになった。
風が止んだのだ。
「はあっ…はあっ…。」
リュナの荒い呼吸が雨に負けずその場に響く。
掲げていた両手は静かに落ちてくると、その流れのままリュナは力尽きるように地面に崩れ落ちた。
息が荒く体力を消耗しきった身体に雨は容赦なく降り注ぐ。
それでもさっきまでとは違い、痛くはなかった。
また始まりのような優しい雨に変わる、しかしそれは身体に当たる痛みだけで国には少しも優しい雨ではなかった。
それでも風が止めば幾分か救助も避難も捗るに違いない。
そう思うと安堵と達成感に満ちた時間になった。
残念ながら暫く動けそうにない、床に溜まる雨水がリュナの体温を奪っていくがそこから逃げられそうになかった。
だって地面に倒れたまま、もう指一本でさえ思い通りにならないのだ。
そんな自分が情けなくて笑ってしまう、そして助けてくれたジンロの名を胸の内で呟いた。