御劔 光の風2
彼の表情を見ればどれだけ期待をしているか伝わってきた。
それは傍にいる瑛琳からも伝わってくる、結界から解き放たれナルは地に足をつけ前を見つめた。
さりげなく紅が彼女の補助をする為に前に出る。
紅の優しさを感じながらナルは目の前に立ちはだかる結界という名の壁を見つめた。
「これね…。」
そう呟くと目を細めて口を紡ぐ。
千羅の前に現れてからのナルは終始厳しい表情だった。
結界を前にしてそれはさらに深くなったような気がする。
「駄目だわ。あまりにも結界が厚くて…私にはちゃんと見ることができない。」
期待していた答えが貰えなかった事に千羅と瑛琳は呆然と肩を落とした。
何か前に進める、そんな期待を持っていただけにナルの言葉が重くのしかかる。
ジンロの指示通りにナルを連れてきた、それなのにここに足止めということはどうしたらいいのだろうかと。
さっきまでのように、またがむしゃらに結界を開けようともがくしかないのか。
自分の不甲斐なさに拳を強く握る、この感情を力に乗せてまた結界に向かい合おうとした時だった。
それは傍にいる瑛琳からも伝わってくる、結界から解き放たれナルは地に足をつけ前を見つめた。
さりげなく紅が彼女の補助をする為に前に出る。
紅の優しさを感じながらナルは目の前に立ちはだかる結界という名の壁を見つめた。
「これね…。」
そう呟くと目を細めて口を紡ぐ。
千羅の前に現れてからのナルは終始厳しい表情だった。
結界を前にしてそれはさらに深くなったような気がする。
「駄目だわ。あまりにも結界が厚くて…私にはちゃんと見ることができない。」
期待していた答えが貰えなかった事に千羅と瑛琳は呆然と肩を落とした。
何か前に進める、そんな期待を持っていただけにナルの言葉が重くのしかかる。
ジンロの指示通りにナルを連れてきた、それなのにここに足止めということはどうしたらいいのだろうかと。
さっきまでのように、またがむしゃらに結界を開けようともがくしかないのか。
自分の不甲斐なさに拳を強く握る、この感情を力に乗せてまた結界に向かい合おうとした時だった。