御劔　光の風２
散らばる瓦礫を飛び越え横切り玉座の間を目指した。

強い力に圧されて道は思うようには開かれない、それは進めば進むほどに抵抗が高まってゆく。

まるで風圧の様な空気の壁が邪魔者を追い払うように二人を拒んだ。

力強く神々しい光、吹き飛ばされないように必死で進むしかない。

眩しすぎて目を開けるのが困難だ、二人は両手をかざしながら前へと足を進めた。

激しい玲蘭華とヴィアルアイの力のぶつかり合い。

侵入者を亜空間に閉じ込めようとする玲蘭華、そしてそれを阻止するヴィアルアイとロワーヌ。

玲蘭華を助けるようにジンロも手を貸していた。

「なんだこれ…。」

玉座の間に辿り着いた千羅と瑛琳はただ信じられなかった。

何という役者が揃っているんだ、自分たちが足止めをくらっている間にこんなことが起こっていたなんて。

あまりの面子に目を奪われて二人の足は止まりそうになった。

それはまるで太古の因縁が現在に甦ったような感覚に翻弄される。

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