御劔 光の風2
「気い張って損した気分やわ。」
「警護ご苦労だな、紅。」
「仕事やさかいな。どうぞ。」
紅は中に繋がる扉を開け、二人を中に迎え入れた。
用心の為の二重構造の中扉、それを開けた先にナルはいる。
薄紫色のカーテンをくぐり、紅を先頭に奥へと向かった。
「ナル!カルサとリュナや、来たで。」
香の焚かれた部屋に足を踏み入れると不思議な感覚に包まれる。
「ありがとう、紅。」
部屋の中程にある椅子にナルは腰掛けていた。
いくつものしわを重ねた、優しそうな笑顔。
立ち上がり、目の前のソファに座るように促した老婆こそが、この国シードゥルサの占者ナル・ドゥイルだった。
「いらっしゃい、私の可愛い子供たち。」
フレイク同様に古くからこの城に仕える彼女にとってはカルサは自分の子供同然だった。
いや、フレイクよりもカルサに関わりが近い分その思いはお互いに強いに違いない。
優しい目で二人を見つめる、その表情はとても嬉しそうだった。
「警護ご苦労だな、紅。」
「仕事やさかいな。どうぞ。」
紅は中に繋がる扉を開け、二人を中に迎え入れた。
用心の為の二重構造の中扉、それを開けた先にナルはいる。
薄紫色のカーテンをくぐり、紅を先頭に奥へと向かった。
「ナル!カルサとリュナや、来たで。」
香の焚かれた部屋に足を踏み入れると不思議な感覚に包まれる。
「ありがとう、紅。」
部屋の中程にある椅子にナルは腰掛けていた。
いくつものしわを重ねた、優しそうな笑顔。
立ち上がり、目の前のソファに座るように促した老婆こそが、この国シードゥルサの占者ナル・ドゥイルだった。
「いらっしゃい、私の可愛い子供たち。」
フレイク同様に古くからこの城に仕える彼女にとってはカルサは自分の子供同然だった。
いや、フレイクよりもカルサに関わりが近い分その思いはお互いに強いに違いない。
優しい目で二人を見つめる、その表情はとても嬉しそうだった。