御劔 光の風2
「封印されたと、彼女は言った。難易度の高い封印で、少し間違えていたら確実に死んでいたらしい。」
「彼女?」
貴未が聞き返した瞬間、後ろで物音がして一斉に振り返った。
いつの間にか階下にラファルが座ってこっちを見ている。
彼の口にくわえられているものは小さな瓶だろうか、それを鳴らした音だったようだ。
「ありがとう、ラファル。彼はこうやって聖水を持ってきてくれるんだ。」
上ってこないラファルの所まで出向きサルスは彼からビンを受け取る。
そしていつもの流れのようにサルスはラファルの頭を撫でた。
御劔の用件で城を開けたカルサが突然連れて帰ってきた聖獣。
ほとんどはカルサの私室で過ごし、たまに連れて歩く際もそのおとなしさに皆は驚いたものだった。
紅たちも触ったことは何回もある。
「ラファル、上がってけえへんのんか?」
ラファルは座ったまま黙って上にいるカルサの方を見た。
彼の視点からはカルサの姿を見ることはできない筈だ、それでもラファルは決して階段を上がろうとはしなかった。
「彼女?」
貴未が聞き返した瞬間、後ろで物音がして一斉に振り返った。
いつの間にか階下にラファルが座ってこっちを見ている。
彼の口にくわえられているものは小さな瓶だろうか、それを鳴らした音だったようだ。
「ありがとう、ラファル。彼はこうやって聖水を持ってきてくれるんだ。」
上ってこないラファルの所まで出向きサルスは彼からビンを受け取る。
そしていつもの流れのようにサルスはラファルの頭を撫でた。
御劔の用件で城を開けたカルサが突然連れて帰ってきた聖獣。
ほとんどはカルサの私室で過ごし、たまに連れて歩く際もそのおとなしさに皆は驚いたものだった。
紅たちも触ったことは何回もある。
「ラファル、上がってけえへんのんか?」
ラファルは座ったまま黙って上にいるカルサの方を見た。
彼の視点からはカルサの姿を見ることはできない筈だ、それでもラファルは決して階段を上がろうとはしなかった。