御劔 光の風2
倒れたカルサ、彼を護ると決めた。

この国も護ると決めた。

昔交わした約束は今でも生き続けているのだ。

これは自分で決めた事、何があっても「カルサ・トルナス」を護り続ける。

雷神であり国王でもあるその存在を護り続ける。

それを第一として今まで生きてきたのだ。

だから自らを消してカルサ・トルナスになった。

「サルス…カルサの封印が解けたらどうするんだよ。」

「簡単な事だ。」

来るだろうと思っていた言葉、もう何年も考えてきたことだ。

サルスは微笑んでカルサを見つめた。

ただそれだけ、それ以上の言葉が出される事はない。

今もきっと鍵を求めて探し続けている千羅と瑛琳に思いを馳せてその金色の目を細めた。





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