御劔 光の風2
即位したばかりのあの幼き王はここまで立派になったのだと。
その表情はどこまでも穏やかだった。
膝の上で重ねていた両手から右手を上げ、カルサとリュナ、二人の目の前で弧を描く。
ナルの描いた弧から光が生まれ、やがて一枚のカードが浮かび上がった。
刀が描かれたカード。
三人の視線はそこに集中した。
「裏切りの刀…いつかあなたを襲う。」
「裏切りの刀…。」
ナルの言葉に先に反応したのはリュナだった。
リュナの目はカードに釘づけで、いま自分が声を出したことに気付いていない。
「出来る限り力を貸しましょう。思うようにしてきなさい。」
まるで母親のような言葉遣いにリュナは違和感を覚えた。
「雷神でもあるけど、あなたはこの国の王でもあるの。」
姿勢を正して軽く頭を下げる。
「無事のお帰り、お待ちしております。」
その時リュナは理解した。
その表情はどこまでも穏やかだった。
膝の上で重ねていた両手から右手を上げ、カルサとリュナ、二人の目の前で弧を描く。
ナルの描いた弧から光が生まれ、やがて一枚のカードが浮かび上がった。
刀が描かれたカード。
三人の視線はそこに集中した。
「裏切りの刀…いつかあなたを襲う。」
「裏切りの刀…。」
ナルの言葉に先に反応したのはリュナだった。
リュナの目はカードに釘づけで、いま自分が声を出したことに気付いていない。
「出来る限り力を貸しましょう。思うようにしてきなさい。」
まるで母親のような言葉遣いにリュナは違和感を覚えた。
「雷神でもあるけど、あなたはこの国の王でもあるの。」
姿勢を正して軽く頭を下げる。
「無事のお帰り、お待ちしております。」
その時リュナは理解した。