御劔 光の風2
「つまり、日向に昔の記憶がなくて自分でも正体が分からないという事か。」
「うん、ごめん…。」
サルスの言葉に日向は思わず謝った。
「お前が謝る事じゃない、それにサルスも責めた訳ではない。気にするな。」
予想外の素早い千羅のフォローに日向は少し照れたように笑って頷き、思わぬ千羅の優しさを見た瑛琳は微笑む。
そしてサルスは頭を掻きながら申し訳なさそうに言葉を足した。
「言い方を間違えた、悪かったな日向。」
「僕の方こそ!」
両手を突き出して問題ないことを全力で表現する、そんな日向の素直さに貴未が嬉しそうに笑い声をあげた。
悪い人ではない、そんな確信を皆がもちそうになったその時だ。
「…和んでるとこ悪いんやけどな…。」
和やかな空気が流れ始めた部屋の中で、聖の声が鋭く響いた。
一気に視線が聖の方へと集まる。
彼はどこまでも慎重に空気を読み、言葉を選びながらもう一度口を開いた。
「うん、ごめん…。」
サルスの言葉に日向は思わず謝った。
「お前が謝る事じゃない、それにサルスも責めた訳ではない。気にするな。」
予想外の素早い千羅のフォローに日向は少し照れたように笑って頷き、思わぬ千羅の優しさを見た瑛琳は微笑む。
そしてサルスは頭を掻きながら申し訳なさそうに言葉を足した。
「言い方を間違えた、悪かったな日向。」
「僕の方こそ!」
両手を突き出して問題ないことを全力で表現する、そんな日向の素直さに貴未が嬉しそうに笑い声をあげた。
悪い人ではない、そんな確信を皆がもちそうになったその時だ。
「…和んでるとこ悪いんやけどな…。」
和やかな空気が流れ始めた部屋の中で、聖の声が鋭く響いた。
一気に視線が聖の方へと集まる。
彼はどこまでも慎重に空気を読み、言葉を選びながらもう一度口を開いた。