御劔 光の風2
まるで逃げているようだと分かっていても、向き合ったままではいられなかった。
だって鼓動が速い。
「はいっ!」
広い背中に飛び付きたい衝動を抑え、リュナは元気よく返事をして歩き出した。
嬉しくて笑みが止まらない。
そんな彼女の様子をカルサは背中で感じていた。
複雑な構造を難なく歩いて来た道を戻っていく。
小さめの会議室に着く頃には、お互いに気持ちも落ち着いていた。
「入れ。」
「はい。」
扉を開けたカルサに促され、リュナが先に部屋に入る。
部屋の中にあった長机を囲む椅子の一つにカルサは座った。
リュナは立ったままカルサの様子を伺う。
机に投げ出した手を見ているようで見ていない、カルサは何か考えているようだった。
「さっきナルの部屋で話したこと、何の相談もせずに宣言して悪かった。」
話し出してもカルサの目は手の先を見ているようだ。
だって鼓動が速い。
「はいっ!」
広い背中に飛び付きたい衝動を抑え、リュナは元気よく返事をして歩き出した。
嬉しくて笑みが止まらない。
そんな彼女の様子をカルサは背中で感じていた。
複雑な構造を難なく歩いて来た道を戻っていく。
小さめの会議室に着く頃には、お互いに気持ちも落ち着いていた。
「入れ。」
「はい。」
扉を開けたカルサに促され、リュナが先に部屋に入る。
部屋の中にあった長机を囲む椅子の一つにカルサは座った。
リュナは立ったままカルサの様子を伺う。
机に投げ出した手を見ているようで見ていない、カルサは何か考えているようだった。
「さっきナルの部屋で話したこと、何の相談もせずに宣言して悪かった。」
話し出してもカルサの目は手の先を見ているようだ。