天神学園高等部の奇怪な面々32
「乙」

ガタン、と椅子を鳴らして立ち上がる魚男子に。

「魚尾~っ!」

乙は駆け寄り、シナッと首に腕を回す。

「わらわがいなくて寂しかったであろ?ん?わざわざ来てやったのだぞ?もっと喜んでもいいのだぞ?」

「……棟梁が竜宮城ほったらかしで何やってんだい」

つれない態度をとる魚男子。

「何だ、冷たいではないか魚尾!わらわが来てやったのに嬉しくないのか?」

「別に」

「むむむむむ…」

不満丸出しの表情で美貌を台無しにする乙に。

「あの…」

フェイレイが控えめに声をかけた。

「新世界の神…踏んでますよ…?」

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