私と彼が嘘をつく理由

「これからは、出来る限り一緒に帰ろう?」


ねっ?とこっちを見て微笑む。

私の背後で
甲高い声が響いた。

あー、誰にも見せたくないのに・・・

なんて言えない。
チクチクと胸が痛む。

「うん、分かった!」

せめて、
“兄妹”の立場を利用したい。

一緒に帰るくらい
いいでしょう?

どうせ同じ家に帰るんだから。


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