私と彼が嘘をつく理由
「それでねぇ・・・」
「あはは!それはさー・・・」
「昨日のあれがー・・・」
楽しそうな声が聞こえてきて
生徒達が登校してきたことを知る。
このままではマズイ。
おおごとになるのは避けたい。
私も・・・きっと、彼女も・・・。
「ちょっと、場所移そう・・・」
そう声を掛けても
全く動かない忍。
ただ、黙って涙を流している。
「お兄ちゃん・・・」
どんどんと近づいてくる
大きな声と足音。