私と彼が嘘をつく理由
雨上がりの虹

あれから、お互い余計気まずくなって
前以上に話さなくなった。

むしろ、それが普通と化してきて
すごく怖い…。

受験を間近に控えた忍は
家でも参考書を持ち歩き、
食事中も目を通す。

こんなに勉強している忍を
初めて見て、受験の大変さを
間接的に思い知った。

私ができるのは
ただ邪魔にならないように
できるだけ静かしていること。

寂しかろうが、悲しかろうが
部屋で一人でシクシクするしかない。


< 88 / 134 >

この作品をシェア

pagetop