私と彼が嘘をつく理由

卒業式の練習が始まり
二年生の私たちにも
プレッシャーがかかり始める。

受験という壁が
目の前にちらつき始めて、
先生の受験話に耳が痛い。

あーもう二月も終わる。

窓からの冷たいすきま風も
ストーブの石油臭さも
もうすぐ消えて、

暖かい春の風に
多くの芽がでる季節が来る。

先輩たちは
解禁された自由を持て余し
新しい春を満喫するのだろう。


< 91 / 134 >

この作品をシェア

pagetop