叶多とあたし
結局私は売店にいる。
ソフトクリームを3つ買った。
いつもの叶多の頼みだったら断っているところだが、今日は状況が違う。
泣き叫ぶ女の子の隣にいる私たちへの周囲の嫌な視線は、私を売店に向かわせる力をくれた。
正直、あの周囲の視線に耐えられなかったのだ。
「まぁね、叶多と2人っきりってより全然いいけどね…」
私は、私自身に話しかけた。
要するに独り言だ。
「ソフトクリーム3つって…」
まだ一応中学生の私には痛手である…。
あーあ。
私は何でこんなことをしているのだろう。
そういや、
何でこんなことになってるんだっけ…??
手元のソフトクリームを見て、再び家に帰りたい衝動に駆られた。