叶多とあたし


日芽side

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彼哉がリビングから出て行ったのを気配で確認したあと、日芽はソファーから体を起こした。





彼哉が触った頬をそっと片手で包んでみる。






起きてるっての、バカ。






平然を装おって寝たふりをするのに精一杯だった。





顔が赤くなっていくのがわかる。


心臓は異常なくらい速く鼓動を刻んで、苦しい。






体には、その場に毛布がなかったのか彼哉のパーカーが掛けられていた…。



そのパーカーを握りしめて・・・。





そんなことされたら期待しちゃうじゃん。






ねぇ、なんで触ったの?




聞きたい。


でも聞けない。




どうせ私のことなんか、ただの幼馴染みか、家族みたいな存在なんでしょ?








私は違うのに………。





それ以上なんだよ。





パーカーとか掛けないで。

優しくしないで。






キモチが止まらなくなるから…。







他にも行く場所あるのにここにしたのは昔から家出のときにはここに来てたのもあるけど、







期待してるんだよ。









もしかしたら、彼哉も同じキモチでいてくれてるんじゃないかって。












彼哉、好き……………。









私、がんばるから。















優しい彼哉、ちょっと分からないところもあるけど、








大好きなの。











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