生命~私と旦那様と・・・~

「……い、……おいっ」

「んぅ~……?」

「大丈夫か?顔が真っ青だぞ」

「あ~……お帰りなさ~い」

 大好きな声に呼ばれて起きたら、目の前に私の大好きな顔があった。


 私の愛しい旦那様だ。


「熱はないみたいだが、いつもより体温が高いな」

「ん~……大丈夫。ちょっと寝たら気分がすっきりしたから」


 私の身体を起こして肩を抱き、私のおでこに大きな手をあてた旦那様は心配そうな表情でそう言ってくれたが、本当に寝たらちょっとすっきりしたのだ。


「なんかカレー作ってたらいきなり気分悪くなってねぇ。カツ揚げようと思ったんだけど匂い嗅ぐだけで気分悪くなったから、今日は普通のカレーライスなの。ごめんね?」

「別にそれはいいが……どうしたんだ?変なものでも食べたのか?」

「失礼ね!」


 拾い食いなんてしないわよ!!


「痛っ!こらっ、やめろ」


「失礼なこと言ったのは貴方でしょ!」




 旦那様の頬っぺたをびよ~んと伸ばして私は怒った。


 いつまでも子供扱いしないでよ!
< 5 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop