生命~私と旦那様と・・・~
「俺の専門じゃないが、おそらくそうだろう。確認しに明日病院行くぞ」
「えぇ!?どうして!!」
「どうしてって…まさかお前、ここまで俺が言ってるのに気付かないのか?」
「何が?生理が来てないことは気付いたよ?」
私の言葉に旦那様は呆れたようなため息をつく。
「はぁ…こんなんで大丈夫なのか?
いや、今から更に教え込んでいけば人並みになんとか……」
なにやらぶつぶつと独り言まで言い出した旦那様。
ちょっと~一人の世界に入り込まないで!
私も仲間に入れてよ~
「ねぇねぇ、私、なんかの病気なの?」
「病気じゃない」
「ほんと?」
「あぁ。それは断言できる」
良かったぁ。お医者様である旦那様が言うなら間違いないよね。
ちょっと安心したけど、結局この体調の悪さの原因は?
「だからお前の腹には俺とお前の子供がいるかもしれないんだ」
「………えぇええ!?」
一瞬旦那様の言葉が理解できなかった私。
嘘!?本当に?
「まだぺったんこなのにいるの?ここに!?」
「まず間違いないだろう。だから明日病院に行くぞって言ってるんだ」
また大きなため息をつく旦那様を余所に私は嬉しさで頭がいっぱいになっていた。
私と旦那様の子。
半年目で授かったかもしれない大事な人の子供。
「いや~!嬉しい~」
私は思いっきり旦那様の首に抱きついた。
「こらっ、暴れるな!
子供がいるかもしれないんだぞ」
旦那様にそう注意されてハッとする。
「ごめんなさぁい」
「…全く、母親になる自覚を持て。…まぁ俺も父親の自覚を持たないといけない
な」
「うん!」
その日の夜は興奮してなかなか眠れずに困っていると、旦那様が優しい笑顔で私を抱きしめてくれて、気がついたらぐっすり眠れたみたいで、いつの間にか朝を迎えていた。
そしてなんと!
旦那様がおいしいお料理を作ってくれていて大感激!
旦那様って凄く器用でお料理も上手いのよね。
「お前が下手なだけだ」
「上達したわよ!」
たまに?ケンカするけど旦那様は私を大事にしてくれて私も旦那様を愛して
る。
そんな二人の間に生まれてくる予定の赤ちゃんのエコー写真を病院でもらって、泣きじゃくる私を宥めながら、目元にうっすらと涙を浮かべていた旦那様がいたことは秘密です。