あの子の隣に座るコツ!
恥ずかし過ぎる勘違いを悔やんでいると、再びアリサの携帯が鳴り出した。



「あっ、何度もスミマセン…」



通話ボタンを押しながら、再び窓際に歩いていくアリサ。



「兄貴?何だった?」



あ、また兄貴か。



「えっ?煮込みハンバーグ?嫌。めんどくさいもん。明後日作ってもらえばいいじゃない」


「なんか、煮込みハンバーグ作ってって言われてるみたいですね…」

直紀が興味津々に観察している。


「…そんなコトいってもイヤ。え?はぁ?ウソウソ、絶対ウソ。ウソばっか、兄貴」



“アリサが作る煮込みハンバーグが食いたいんだよ”
って言われたろ、絶対。



「イヤだって。いーや!え?えぇー…っ」



あれ、何か歯切れ悪くなった。



「それアンフェア。だって兄貴、強すぎるもん。えぇ?うーん、じゃあ、ハンデ頂戴。うん。あたし3機スタートね。はいはい。兄貴が勝ったらね。負けたら手伝ってよ?」



あれ!?
いつの間にか作ることになってる!
煮込みハンバーグ!



「じゃあ、ちゃんと帰りに挽き肉買ってきてよ?うん、じゃあね、兄貴。え?えぇー…?やだよ…」



何か、こっちチラチラ見だしたんだけど。



「…もう。分かった分かった。じゃあね…翔にぃ」



わ、なんだ?
今ちょっと可愛くなかった?



おーい、進?
見とれてるよ?



まァ、とにかく判明した。
アリサの属性。



ツンデレ改め
ブラコン!



しかも重度。



あと、翔太さんも。
シスコン!
重度のね。
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