あの子の隣に座るコツ!
「…私の通例なのですが、残念ながら私生活の多忙にいとまを奪われておりまして、あとがきに割く時間を確保することが難しく…」

くそ!
読みづらい。


書けもしないお堅い文章なんて、書いていくうちにボロがでるもんなんだぜ?


…あぁ。
挨拶が遅れたな。



3年K組、麻雀部、前部長。


中村悠一だ。


後輩からはユウ先輩って呼ばれてるんだが。


これを読んでくれてるのは大抵俺たちより歳上だよな?


だから、悠一でいいよ。
俺はタメ口で喋るけどな。


さて。上の、やや表現の怪しい文章だが。


ウチの作者、りょーのヤツが書いたモノなんだ。


かいつまんで説明させてもらうと、


“俺は時間ないからお前があとがきやっといてくれ”


ってことさ。



え?もちろん断ったさ。あとがきは作者が書くもんだろ?



まァ、だが、どうやら本当に忙しいらしいんだ。



出来れば許してやってくれ。



代わりに俺が、時間の許す限り、本作の裏バナシや、知られざるキャラ設定なんかをどんどん暴露していくからな。


あ、そうそう。
あとがきなんて見ねぇよ!
ってヒトもいるよな。
アリだぜ、それも。
全然アリ。


登場人物にあとがきやらせるようなヤツの駄作より、もっと秀逸で面白い作品が、ケータイ小説業界にはゴロゴロしてるからな。



どんどん次の作品を読んだり、あるいは秀作を世に送り出したりしてくれた方が、みんなのためだぞ。

< 133 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop