あの子の隣に座るコツ!
【アリサ】
じゃあ、巻きでいきましょうか?


【悠一】
そうしよう。じゃあ次は、永野啓一と新立進。


【アリサ】
あっ…ふたり同時とは、いきなり扱い変わりましたね(笑)。


【悠一】
主人公とヒロイン、俺とお前。後は脇役だろ?


【アリサ】
そういう歯に衣着せぬものいい、どっちかと言うとアタシの役だと思うんですけど…。


【悠一】
お前のものいいは、日比野にだけだろ。


【アリサ】
あ、そうか(笑)。


【悠一】
それはそうと、どう?あのふたり。


【アリサ】
なんか新立くんに好かれてるみたいで、やりにくかった(笑)。


【悠一】
(笑)(笑)(笑)。


【アリサ】
いや、あのね?いいヒトなんですよ?勉強もできるし、真面目だし、ね?でも…ただ、ねぇ。


【悠一】
ただ…なんですか、泉さん?


【アリサ】
中途半端…なんですよね(笑)。


【悠一】
(笑)(笑)(笑)!


【アリサ】
あ、ただ、恋愛対象としてナシなだけで、新立くんはある意味麻雀部の理性なんですよね。唯一、根っから真面目なんですよ。


【悠一】
確かに。俺や波多野(ユウキちゃん)みたいな“秀才席”より、よっぽど常識人で、生真面目。それが新立のいいところだよな。


【アリサ】
先生やお役所仕事に向いてそうですよね。


【悠一】
はい。じゃあ、泉のフォローが佳境に差し掛かったところで、永野の話もしとこうか。


【アリサ】
なんか、あたしが悪者みたいですね(笑)。


【悠一】
永野はどうだった?


【アリサ】
啓一くんは、ぶっちゃけすごく絡みやすかったです。


【悠一】
ほうほう、今度はうって変わって、好感触だな。


【アリサ】
でも、啓一くんも恋愛対象としてはナシですね。


【悠一】
なんで?


【アリサ】
うーん、なんとなく、としか。


【悠一】
分からんでもないな。永野はすぐ仲良くなれるけど、自分の中の一線は越えさせないって感じがする。


【アリサ】
そうですね。向こうの考えてることは分からないのに、こっちの考えは見透かしてくる、って感じ?


【悠一】
あぁー、確かにあるね、そういうところ。


【アリサ】
ま、それも付き合うとしたらってだけで、友達としてはとってもいいヒトなんですけど。
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