あの子の隣に座るコツ!
そして、次の日のこと。


東條さんは、ミッションの最終確認の日に、アリサを探しに3年K組まで来ていたことが分かったのだ。


なんでも、進路調査のプリントを出すようにという、担任の稲垣からの伝言を伝えるためだったようで。



アリサを呼ぶために俺たちのクラス、2年C組へやってきた東條さんは、クラス連中の目撃証言から、アリサが3年K組に行ったという情報を手に入れたらしく。



あとは今言った流れで、最重要機密たるミッションのことが東條さんにバレタ、と。こういうわけだ。



稲垣からその話を聞いたアリサは、ガラにもなく少々罪悪感を感じてるようなのだ。



以上、回想終わり。
時間軸を暗闇の学校へ戻そう。


まぁ、確かにミーティングの日…つまりアリサのミッション参加が決まった日に、アリサが俺の言った通りに帰っていれば、東條さんに計画がバレるコトはなかったはずなんだけど。



「東條さんに伝言頼んだ稲垣が悪いだろ、そもそも」


稲垣が東條さんに伝言を頼まなきゃ、東條さんがアリサを探しに来ることはなかったんだからな。



「…なんかあんたに借りを作ったみたいでムカつくのよ」


「なんか貸したとも思ってないから。そんなことでムカつかれちゃたまらないね」


「あんたにじゃないわ。あたしにムカついてるの」



「あぁ、そう」



まぁ、ケンカじみた言い合いにしろ、全く会話が無いよりはマシかもしれないな。



そんなことを考えながら、果てしなく続く階段を上っていく。
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