アオイムコウ
「あのっ…ごめんなさいっ」
図書室に響き渡る、私のまぬけな声。
男の子の表情が驚きに変わる。
恥ずかしくてたまらない。
もう、消えてしまいたいです。
あたふたし始める私…、そうなんです。
私は“超”がつく人見知りなのです。
「ははっ」
目の前の男の子は優しい笑顔で突然笑い出した。
固まってしまう私。
きっと私、今すごく変な顔してる。
「ごめん、白川がそんなキャラだったとは思わなくて…もっと早く声かけときゃよかったな」
とっさにふるふると首を横に振った。
そんな私に男の子はまた少し笑う。
あ、私この人知ってる。
隣のクラスの日向君だ。
そういえば…あれ、「もっと早く…」ってことはっ…
「日向君はいつからここにいらっしゃたのですか?」