ヤサオトコ
「これで、良し。いっししし」
田原は机の上を見て大いに満足をした。
次に、田原は走ってトイレへ。
便座に座ると、田原はチョコレートをがつがつと食べ出した。
「うまいなあ、高級なチョコレートは」
「なんで、僕にはくれんのや。それはないで、緑ちゃん」
「このチョコレートだけは、ピーピー男に渡してなるもんか。今に、見ていろ」
田原はチョコレートを全部口に頬張った。
その味は、田原には超甘く、超ほろ苦かった。
栗崎は8時45分に会社に出社した。
「うわ~、もうこんなに」
机の上には、予想通り10個近くのチョコレートが。
栗崎は用意した紙袋に、チョコレートを無造作に入れ始めた。