ヤサオトコ
今までのジャニーズ系のイケメンの坊やと、栗崎は全く違っていた。
栗崎は、大人の色気を持つ知性的な二枚目だった。客は名刺と、栗崎の風貌を見て、国立大学卒の元一流広告マンに大いに興味を持った。
エリートビジネスマンと、とろけるような夢の密会。
栗崎は、他のイケメンの坊やと、根本的に違うイメージを演出。大人の色気を持つ知性的な大人の男を自然に演じていた。
支配人は客の予想以上の反応と、他のホストとは違う一流の客の扱い方に、大いに満足をしていた。
(俺の思っていたとおりだ。いや、それ以上かも分からない。VIPの客を心から満足させ、さらに金を落として貰う為に・・・。今までのホストとは全く違うホストが、喉から手が出るほど欲しかった。ただ、どんなホストを探せばいいのか、皆目分からなかった。それが、こんな形で手に入るとは・・・。なんて、ラッキーなんだ)
支配人は、内心にんまりとほくそえんだ。そして、栗崎の名刺をさらに印刷し、VIPの客に配るようにウエイターに手配をした。