ヤサオトコ

 「どうにか、治まりました。ありがとう」


 栗崎が絢奈に礼を言った。
 絢奈は胸がキュンとなった。


 ミンチを付けて奮闘している栗崎が、たまらなく愛しかった。
 絢奈は思わず栗崎を後ろから抱き締めた。


 「好きよ」
 「な、何をするのですか。止めて下さい」


 「初めて会った時から、運命を感じていたの」
 「そんなあ」


 「今日は帰らなくてもいいでしょう」
 「困りますよ。急にそんな事を言われても・・・」


 「私は泊まるつもりで来ました」


 絢奈は真っ赤な下着を小さな布袋に入れ、バッグに忍ばせていた。






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