ヤサオトコ


 「何や。そうやったんか。お腹がピーピーでは、イケメンも形無しやな」
 

 田原は美奈代を見詰めながら呟いた。


 「そうや、ええ事閃いたわ」


 田原は左手の平を右手の拳でポンと叩いた。


 「明日からおむつをしたらええわ」
 「お、おむつですか?」

 栗崎は信じられない、という顔をした。


 「そや。最近は洒落た紙おむつがあるらしいで。どや、ええ考えやろ」

 田原は両手でおむつをする動作をした。そして、女子社員の反応を見ながら笑い転げた。


 「イケメンのおむつ姿。想像しただけでもぞくぞくするやろ」


 「どや、セクシーとは思わんか。みんな、見たいやろ。なあ、栗崎。女子社員達にお前のセクシーなおむつ姿を見せたれや」


 女子社員の顔を舐め回すようにして、田原が語り続ける。






< 8 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop