ヤサオトコ

 「やりますよ」


 「ちょっとだけよ。あんたも好きね」


 栗崎が、酔った勢いでふざけた言葉を口に出した。


 これからがショータイム。
 恥も脱ぎ捨てるワンマンショー。
 栗崎は酔いに酔い完全に我を失っていた。


 栗崎が、ふらふらしながらネクタイを解きに掛かった。


 「次は、これですよ・・・おっととと」


 栗崎が、ネクタイの結び目を解きながらよろけた。


 「だい、大丈夫・・・ぼかあ、酔っていませんよ。ほうらね」


 そう言って、栗崎がネクタイを上に放り上げた。ネクタイが、少しだけ上に上がって流れるようにして落ちて行った。



 「次は、カッターシャツですよ・・・。あああっ」



 栗崎が、カッターシャツのボタンを外しながらよろけて尻餅を付いた。


 「痛い!と、思ったでしょ。それが、痛くないのです、よ~と」


 座ったままで栗崎が、カッターシャツのボタンを外している。


 「早くやれだって・・・。やりますよ」


 「やれば・・・いいんでしょう」


 栗崎がよろけながら立ち上がった。そして、カッターシャツを脱ぐと、上に放り投げた。







 
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