ヤサオトコ

 房江は下が騒がしいので、二階の窓を開けた。


 「酔っ払いか・・・」


 「喧嘩やったら、よそでやって欲しいわ」


 房江は目を凝らして酔っ払いを見た。
 顔は良くわからない。


 男は上半身裸で、今にもスラックスを脱ごうとしている。


 「ストリップでもやるつもりか。するのやったら、はよせんかいな」


 男がスラックスを脱いだ。
 房江の目が、男の下半身に釘付けになった。



 「ええっ、そんなあほな」



 スラックスの下は、おむつだ。
 房江が男の顔をまじまじと見た。
 何と、酔っ払いは栗崎だった。









< 92 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop