ヤサオトコ
房江は下が騒がしいので、二階の窓を開けた。
「酔っ払いか・・・」
「喧嘩やったら、よそでやって欲しいわ」
房江は目を凝らして酔っ払いを見た。
顔は良くわからない。
男は上半身裸で、今にもスラックスを脱ごうとしている。
「ストリップでもやるつもりか。するのやったら、はよせんかいな」
男がスラックスを脱いだ。
房江の目が、男の下半身に釘付けになった。
「ええっ、そんなあほな」
スラックスの下は、おむつだ。
房江が男の顔をまじまじと見た。
何と、酔っ払いは栗崎だった。