覚悟しな生徒会諸君!!!


ー雷sideー



「ちょっとやり過ぎじゃない?雷。」



楓が紅茶を用意しながら言う。




そんな楓を横目にソファに足を
組みながら座っている俺。



「あいつがランに近づいたから悪い」



そんな俺の言葉に複雑な表情の
生徒会のやつら。



「でも、下僕はやりすぎじゃない?」



意外なことに、いつもはノッてくる
頼が口を出してきた。




そーいえば、さっき


「おい頼、朝ごはんって何のことだ?
俺は聞いてねぇぞ」



すると頼は、ハッとした顔になった



「あ、朝ごはん?あぁ~、今日の朝
俺が食べてたやつ、あいつが
作ったんだよ。」



いつもはしっかりしている頼が
少しオロオロしながら話した



…なんだそれ…


俺は聞いてねぇ



無言で頼を睨みつける




「べっ、別にそこまでうまくも
なかったし、聞かれなかったからッ!」



焦った頼が言い返してくる。



まぁ、ランの手料理に敵うわけ
ないけどな。



そーいえば、朝に食べさせろと言ったら

焦って食べさせてくれなかったな…。




「頼、お前……あいつが好きなのか?」



俺の一言に全員の視線が頼に集まる。




「は!?好きなわけねぇじゃん!!
俺が好きなのはランだけだし!」



「じゃあなんで食べさせなかった?
しかも、あいつを庇ったりして…」



「あっ、あれは、俺に作ったものだから
俺が食べないといけないから仕方なく!


庇ったのは、さすがに可哀想だと思った
からだよ!」



…怪しいな。



まぁ、ライバルが減るのはいいこと
だと思いこれ以上は追求しなかった。



すると、いつものような
平穏な空気が流れはじめた



ただ、いつもと違うのはランと瑠璃が
居ないことだ。



ランは今どこに居るだろう?
ランが俺たちから離れるのは珍しい
からな。


…いじめられていないだろうか?


ランの事を考えると心配になってきた。


でも、出て行った時の顔を思い出し
胸が痛みだした。


…やっぱりランはあいつのこと…。




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