不思議な国の物語
「やっぱまだ怒ってるんだ」
いつまでも返事をしない私に
魁焔はまた落ち込み気味に言った。
「おっ怒ってなんかない!」
「なら、いいよね」
え………………
バシャ‥バシャ‥バシャ‥
魁焔はキラキラした川を歩きながら
渡った。
いつもは飛んでるのに…
「……」
「……」
気まずい……
気まずすぎて
つい、桃華の視線は下を向いてしまう。
「やっぱ駄目だ」
不意に聞こえた言葉に顔を上げた瞬間
頬に生暖かい感触。
「……な、なん、え?いま…」
「もしかして初めてだった?頬キス」
「!!///////」