不思議な国の物語


「やっぱまだ怒ってるんだ」



いつまでも返事をしない私に
魁焔はまた落ち込み気味に言った。







「おっ怒ってなんかない!」



「なら、いいよね」




え………………



バシャ‥バシャ‥バシャ‥


魁焔はキラキラした川を歩きながら
渡った。


いつもは飛んでるのに…



「……」


「……」



気まずい……


気まずすぎて
つい、桃華の視線は下を向いてしまう。




「やっぱ駄目だ」


不意に聞こえた言葉に顔を上げた瞬間
頬に生暖かい感触。



「……な、なん、え?いま…」


「もしかして初めてだった?頬キス」




「!!///////」



< 16 / 28 >

この作品をシェア

pagetop