不思議な国の物語


「桃華は良い香りがする」


魁焔は桃華を抱きしめたまま
桃華の首もとに鼻をこすりつけた。


「くっくすぐったいよ」


「桃の良い香りだ」


「かいえ……ひゃ?!」


魁焔は桃華の首もとに
そっと舌をつたわせた。


「桃華」


ちゅっ


「んっ…かい…え」


何これっ
体が動かない!

それに、魁焔が変だ!
いつもの魁焔じゃないっ


「かいっえん…やめてっ……んっっ」


服ごしでも分かるくらい
魁焔の身体が熱を帯びているのが分かる。


「もぅ、待てない」



「……………え」



スルー…


ビクンッ


「やっやだ!魁焔!やめて!」


魁焔の手が桃華の服の中まで伸びてきた。
桃華は痺れを持った身体一生懸命
のけぞった。



< 6 / 28 >

この作品をシェア

pagetop