不思議な国の物語
しかし
グイッ
「きゃあ?!」
え……え?!ななな、
何これぇ────?!!;
一瞬の出来事だった。
さっきまで足は地についていたはずが
今は数十メートルもの高さまで浮かんでいた。
「魁焔!高いよ!降ろして!」
「まだ駄目」
ちゅっ
「っっ……」
なんなのよっ
てゆーか!これって私もしかして
襲われてる?!
「桃華。もぅ離したくない」
「かい、えん?」
「離れなくないんだ」
弱々しい声。
こんな魁焔は初めてで、どうしたら
いいのか分からない。
でも………