【E】指切りの約束【完】
指切りの約束
傷だらけの手
キミの手にはいつも
何かしらの傷があった
重ね貼りされた絆創膏
深く広い面積の瘡蓋
何かで切ったような細い痕
「…本当、男の子だよね」
「当たり前だろ。女じゃねーよ」
俺は強いの! と言い張って、ちょこっとだけ膨れ上がる力瘤を見せつけられる
「そうじゃなくってさ」
「ん? じゃあ、なに」
「なんていうのかなぁ」
やんちゃなところとか?
怪我、し過ぎでしょ
「自分は大事にしなきゃだよ?」
「…わかってるよ」
ブランコをキィと鳴らして、飛び降りるキミ
もう帰っちゃうの?
まだ、5時前なのに