いつのまにか……、すき♥

「あ、ノートいるの? それならそうと言ってくれれば持ってきたのに。今、持ってるかなぁ」

あたしはゴソゴソとリュックをあさり出した。

ゴトリ、と音がしてあいつが椅子を引いて隣に座った。

「なるほど、ここ気持ちいいな。日が当たって眠くなる」

「でしょ」

机に突っ伏して、顔だけあたしに向いて笑う高橋にまたドキリとする。

「そういえば、マリコが別れたって言ってたけど?」

「そう、別れた」

「また?」

「俺を腰軽男みたいに言うなよ」

「だって、あたしが知ってるだけで……」

ひい、ふう、みい、よお……

「五人はくだらない」

「しかたねぇだろ、むこうから寄ってくんだ」

「タカハシくんは男の子だからね、付き合う、って言ったからにはもう少し責任もたないと」

「なんだよ、責任とって結婚しろとか?」

「そこまで言わないけど、もっと彼氏らしくするとか……」

「マジ女ってウゼェ……」
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